身体にやさしく、地球にやさしい
それがATeDoの理念です
【地産地消の取り組み】
ATeDoは国産食材を主に使っています。
どんなに美味しくても、地球の裏側から多量のCO2を排出して運ばれてくる食品より、近場の食品を積極的に扱いたい。フードマイレージを減らしたい。
でも、国産の入手が困難だったり、高価すぎて手が出せないものは、海外産を使用しています。例えばオリーブオイル、コーヒー、チーズ、ナッツ、様々な香辛料、一部の酒類など。
すべてを国産やオーガニック食材にすることは理想ですが、気軽に立ち寄れる価格帯にしたい、頑張って行く店にはしたくない、そんなバランスを常に考えながら店づくりをしています。
【食糧廃棄ゼロを目指して】
お客様が食べ残した料理や、不可食部(芯や種や骨など)を含めても、ATeDoの食材廃棄は5%以下です。まだゼロではありませんが、外食産業では異例な低い数字だと思います。
もちろん古いものを出すわけではありません。捨てる量を減らすには工夫が必要です。野菜の皮や種、きのこの軸などから出汁を取ったり、余分な鶏の皮から油を抽出する。それはとても手間のかかる作業だったりします。
それでも、地球にやさしくしていないのに、自分の身体にはやさしいものを食べたいなんて勝手だと思うので、ATeDoは頑張ります。食糧廃棄ゼロを目指して。
だからアートのような美しい盛り付けはできません。それは無駄が出てしまうから。
ATeDoのごはんは、おうちのごはん。ゴミの量は一般家庭より少ないくらいです。可燃ゴミは平均して1週間で45L袋ひとつ分です。
【エシカルな消費思想】
食材以外のものも、選ぶ基準はエシカルかどうか。環境に負荷をかけない洗剤、自然素材の内装。食器も国産の焼き物と、他店からいただいた中古品。実は店舗の設備も中古品が多く使われています。
ひとうひとつ実験を繰り返し選んでいます。例えば割り箸は使わないけれど、使い捨ておしぼりは使っています。これは一見エコとは反対に見えるかもしれません。実は開店当初は布おしぼりでスタートしましたが、結局のところ赤ワインや醤油のシミは漂白しないと消えず、排水を汚してしまう。また渋谷区でもプラスチックごみのリサイクル回収が始まったことから、今は再生紙を使った使い捨ておしぼりを導入し、外袋はリサイクルごみとして出す、という形に落ち着きました。
店内の空調も他店に比べたら弱いです。冬は寒いと言われ、夏は暑いと言われます。覚悟して来てください。
できることは少ないかもしれません。全力を投じられるほど善人でもありません(大きな車や焚き火が好きです)。だから偉そうなことは言えませんが、できることから1つずつ、ていねいに考えて選んでいきたいと思います。
【コミュニティとしての機能】
人間の寿命を縮める一番のストレスは孤独だと言われています。
近所づきあい、親戚づきあいが希薄になり、核家族化が進む中。未婚率や子供を持たない率も上がり、大人になると友達もできにくい。寂しさを感じている人が多いけれど、かといってプライベートに入ってこられるのは苦手な現代人。だからこそ、いま求められているのはヨコ軸の緩い繋がりだと思います。
それを提供できるのが、近所の居酒屋という存在ではないでしょうか。
ふらっと立ち寄るいつもの店、カウンターに座ると顔見知りが並びにいる。お互いの仕事もフルネームも知らないけど、挨拶を交わし、くだらない話で笑いあう。仕事がらみや利害関係がないからこそ、時には真剣な悩みを相談できたりもする。
そんな場所を実現したくて、この場所を作りました。そしてそんな光景をカウンターの中から見ているのが、わたしにとって一番の幸せです。
ただいまって帰れる場所でありたい。疲れた時はここにおいで。誰かの、そしてわたしの居場所であるという想いから、あてど(当てにする所)という店名をつけました。